刃物は「切れ味・刃持ちのよさ・研ぎやすさ」 熊本の田舎のかじや 【西田刃物工房】 

包丁一つで料理の出来、楽しさが変わります。ナイフ一つで作業の効率、手間が変わります。 刃物に関するご質問、随時承ります。



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「包丁はやっぱり和包丁が1番切れる!」・・・と思われている方はかなりいらっしゃると思います。
確かにステンレスなどに比べれば切れ味・刃持ち・研ぎやすさは比べものにならないほどいいですが、それは
「よい本物の和包丁」を使った場合の話です。
和包丁でも、
機械生産の大量生産品や、鍛冶屋の腕によって悪いものはいいステンレスの包丁以下の物もあります。
このブログでは、いい包丁の選び方や研ぎ方、他にも色々と刃物に関するお役立ち情報を書いておりますので是非ご参考にされてください。


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 【Twitterのまとめ】

〜和包丁ができるまで〜


うちで製作している包丁の製造工程です。一人で写真を撮るのには限度があるので、作業風景などは、時間を見て他の人に写真を撮ってもらって更新しながら、この記事を完成させたいと思います。
とりあえず、今ある分だけ載せときます。


1.鋼を伸ばし、カットする。


鋼の角棒を、熱して伸ばし、程よい大きさにカットして、鍛接剤を振りかけます。


2.軟鉄に割り込みタガネで、割り込みを入れる。


真ん中を綺麗に割らないと、鋼が片方に寄って、完成品を研いだ時に片側から鋼が広く出て、反対側は薄く出てバランスが悪くなります。
結構、この作業は慣れるまで難しいです。


3.鍛接剤が溶けるくらいの温度まで熱し、鍛接。

まだ、写真がありません。

最適な温度はすべて目で焼けた鉄の色を見て判断します。高すぎても低すぎてもいけません。これも、長年の経験が必要となります。


4.鋼と軟鉄が一体となったら、叩きのばし、カット。


切れ目を入れている部分から下が、タング(柄の中に入る部分)になります。(ここには鋼は入っていません。)


5.タング部分をある程度まで伸ばす。


これにより、タング部分を火箸で挟んで、刃のほうを叩けるようになります。


6.焼いては広げ、焼いては広げを繰り返す。
 

左が1回目。右が3回目。
薄刃の包丁なら大体3回で、広げ切ります。それ以上焼くと焼きすぎて質が落ちます。
始めたての頃は、5〜6回焼いて広げないと、この広さ・厚さにならず、苦戦したものです。


7.一晩、藁灰の中でなます。


軽く赤らむ程度まで熱し、ワラ灰の中に突っ込みます。ワラ灰の中でゆ〜っくりと冷えて行きます。これにより、刃物に粘りが出ます。一晩寝せますので、1日で包丁ができることはありません。それが面倒でこの工程を飛ばす鍛冶屋さんが多いです。


8.次の日、藁灰から取り出し、特殊な金づちで、表面の不純物を叩き剥がす。

まだ、写真ありません。

これやっとかないと、焼き入れした時に、包丁の表面が荒れます。


9.軽く熱して表面を均します。


ネレや曲がりをなくし、平らにします。


10.型をケガいて、カットし、グラインダーで形を整えます。


刃先を軽く削るのは、焼きを入り易くするためです。グラインダーで成形した後は荒いので、峰側や、1番下の部分をベルトサンダーで滑らかにします。


11.焼き入れ&焼き戻し。

まだ、写真がありません。

鍛造、最後の勝負「焼き入れ」です。うちは焼き入れは木炭で行います。本当は木炭は大きさも同じくらいにカットして使うのが焼きムラができにくいのでいいんですけど、僕はザーッと大きい木炭ハンマーで細かく砕いてそのままポイってやってます。慣れればこれでも焼きムラ出ません。要はやっぱり腕ですね。
この「焼き入れ」の工程も、すべて目で焼き色を見極めます。「ここだ!」と思ったところですぐさま水の中へジュボ!!っと入れます。
そして、火力を弱めて、炎の少し上のほうに包丁を置いて、ゆっくり温めます。これが「焼き戻し」です。
焼きを入れてそのままだと、焼きが強すぎて欠けやすいので、ここで軽く焼きを戻して粘りを出すわけです。

焼き入れ、焼き戻し後の包丁がこちら。



12.研ぎ・仕上げ。

まだ、写真がありません。

鍛冶屋さんになら必ずある、でっかい円砥(回転砥石)で研ぎます。荒・中・仕上げまでやったら、うちの場合、鋼を綺麗に見せたいので、フラップホイールで#240くらいまで軽く磨いてから青バフをかけ、刃先をぼかします。


13.柄を付けて、刃合わせして完成。


写真の包丁がうちで1番人気のある舟行包丁。(4000円)


そのうち、片刃の包丁のできるまでとか、ナイフのできるまでを公開したいと思います。
お楽しみに♪





■本物の和の刃物 西田刃物工房【大祐作】■


住所】〒861-0803 熊本県玉名郡南関町関町362-2

【TEL/FAX】0968-53-0202(9:00〜20:30受付)


【e-Mail】
info@dai-knives.com

【販売ページ】
http://dai-knives.shop-pro.jp/

【営業時間】9:00〜17:00(冬期)9:00〜18:00(夏期)


【定休日】不定休(ご来店前にお電話いただけると安心です。)


お問い合わせ・ご注文は
販売ページ・お電話・FAX・メールにて
承ります。


TEL/FAX:0968−53−0202
MAIL:info@dai-knives.com



          
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この記事へのコメント

なかなか見ることのできない、職人さんの仕事。
ピッカピカに仕上げられ、使うのがもったいない位(笑)!
この包丁を使う料理人は気持ちいいでしょうね〜☆

まるで見学に行った気分になりました♪

2010/06/18 16:15 | 鍼氏

鍼ちゃん、こっちにも顔出してくれてありがとう!

いつか実際に見学に来てね♪



2010/06/18 18:12 | dai

うーん、面白い。なんとなく知識としてはあるものの、こうして絵で見ると実感がわいてくる。
種明かしのようでありながら、老舗の料理屋のごとく「材料と作り方がわかったって同じものができるわけじゃない」ってな自信が見えますね。
続きも楽しみにしています。

2010/06/18 22:35 | MuztagAta

種明かしもなにも、これは基本中の基本です。
鍛冶屋なら、やって当たり前の手順ですよ。(^^)

普通の方にはさすがにマネしようにもできないでしょうけど・・・(真似する以前に色々揃えるのが大変ですし・・・)

ナイフとかになってくると、ちょっとした種明かし的な部分もあるかもしれませんね。

お楽しみに♪

2010/06/18 22:41 | dai

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